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更新日:2017年03月10日(金)

梅田講演会 「子どものこころが健康に育つために-発達障害児の相談からみえてくるもの-」

会場:関西学院大学大阪梅田キャンパス
講師:井出 浩(関西学院大学 人間福祉学部 教授)

 春めいた陽気となったこの日、会場には82名の聴講者が集まりました。
 今回は、関西学院大学人間福祉学部の井出教授による「子どものこころが健康に育つために-発達障害児の相談からみえてくるもの-」と題してご講演をいただきました。

 最近、発達障害という言葉を耳にすることが増えているのではないでしょうか?
発達障害とは
 ・自閉症スペクトラム障害
 ・注意欠如多動性障害(ADHD)
 ・学習障害
「脳の機能的な問題が先天的に(遺伝とは限らない)存在し、幼少時から症状が見られる」ことを意味します。

自閉症スペクトラム障害の臨床像
 ・1人遊びを好む。(自分の興味あることを介してであれば、他者と遊び、交流することができる)
 ・理由の分からない癇癪を起こす。(拘りを乱されたとき。過去の嫌な体験を思い出したとき)
 ・自分のやり方に拘り、状況の変化に合わせることができない。
 ・他人と上手に遊べない。
 ・相手の気持や意図が読み取れない。
 ・状況を上手に読み取れない。
 ・暗黙の了解ができず、臨機応変に融通が利かせられない。
 ・言葉を字句通りに受け止める。
 ・曖昧な表現を理解できない。 
 ・悪気は無くつい失礼なことを言ってしまうことがある。
 ・ルールに縛られすぎて、少しルールから外れただけでも、激しく非難する。
 ・多人数の場は疲れやすい。(騒音や、予測のつかない場面が苦痛)。
 ・見え透いた嘘、不自然な言い訳をする。
 ・辛かった体験をいつまでも引きずる。

 自閉症スペクトラム障害への理解としては
 ・人への関心が薄い。
 ・人と関わることの楽しさが分かり難い。
 ・人との関わりから情報を取り入れていくことが苦手。
  ⇒「人と関わることの楽しさを感じてもらうことが必要」

 ・視野狭窄的で、見たいものにしか注意が向かない。(目の前に現れないと気付けない)
 ・言葉に明確に表現されたことしか理解できない。(はっきり褒められないと分からない)
  ⇒「人と関わる方法を伝えることが大切」
   「社会生活するための約束事を伝えることが必要」
   「大人(養育者・支援者)と共にいる時間が楽しいと感じること」
   「受け容れているよ」「そこにいていいよ」というメッセージを届ける。

 周りにいる大人が、彼らに対し適切な、相手に届くフィードバックを行うことが大切であるとお話いただきました。


◆次回の梅田講演会は、以下の日時で開催します。

日 時:2017年3月24日(金)14:00~15:30
会 場:関西学院大学大阪梅田キャンパス 1405教室
講 師:河鰭 一彦 関西学院大学人間福祉学部教授
テーマ:新しいエビデンスから見えてきた身体運動を用いた健康の獲得
定 員:80名(先着順)
申込方法:大阪梅田キャンパスHPよりお申込ください。
http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/
お問合せ先:関西学院大学大阪梅田キャンパス事務室
電話(06)6485-5611
  • 梅田講演会 「子どものこころが健康に育つために-発達障害児の相談からみえてくるもの-」
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